3月、あたしの詩に相槌をうってくれてメールをくれた人。

とてもとても暖かい人間だった。

彼女はあたしより2つ年上。

つまり高校2年生。

あたしに同意してくれた大切な人間。

「私、いつ死んでもいいの。もう疲れたの。あのね、琴音ちゃんの詩・・・大好きよ。私をいつも励ましてくれるの。」

その子は自殺願望者。

何があったのかは知らない。

聞けないよ。

かわいそうとかいう同情じゃない。

違うの。

たった何回かのメールでお互いを分かり合えた。

あたしも彼女のことを大切に思っていた。

彼女のweb日記・・・大好きだった。

必死で・・・必死で毎日生きていた。

あたしみたいに死んでしまおうという気持ちは強かった。

でも、彼女の日記はそのことを感じさせないようだったの。

「死にたい」って、一言も書かなかったの。

あたしのメールのときだけ・・・・弱音を吐いた。

「死んじゃ・・・・ダメだよ・・・。」

それしか書けなかった。

彼女の気持ちをホントにわかっていないあたしには励ます権利がなかった。

彼女にはあたしの気持ちは届かなかった・・・・かもしれない。

彼女にとってあたしの言葉は意味がないものだったのかもしれない。

4月・・・・3日。

今日、未明。

彼女は数限られている選択しから「死」を選んだ。

「もし、生まれ変われるのならば・・・強い人間になりたい。」

それが、彼女のweb日記に残された最後の言葉だった。

最初で最後の弱音だった。

はじめて、顔も声も知らない人間に涙した。

モニター越しに出会った一つの出会い。

それは突然始まって、儚く終わった。

あたしはあなたのためにこれからも詩を書きます。

あたしはあなたのぶんまで精一杯生きたいと思います。

あたしはリスカをやめます。

あたしはもう届かない彼女宛のメールを送った。

「ごめんね。」


安らかに・・・・


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